ベトナム 世界遺産の都市 フエ&ドンホイの旅③

古都フエは、ベトナム最後のグエン王朝の都で、1993年、
初の世界遺産登録認定となった歴史的建造物群など
見所満載。中でも歴代皇帝の帝廟は、それぞれ皇帝が
思い思いに自身の趣向を表現していて、なかなか
興味深い場所です。

e382a4e383a1e383bce382b8e291a0e382a4e383a1e383bce382b8e291a1e38381e382b1e38383e38388e5a3b2e3828ae5a0b4e585a5e5a0b4e382abe383bce38389中国文化を好み自ら設計した屈指の美しさを持つ
第2代皇帝の廟ミンマン帝廟、釣りと酒と詩を愛した
4代皇帝の廟トゥ・ドゥック帝廟など、特に有名な廟が
いくつかあるようですが、今回は、敷地面積的には
こぢんまりとした中に、見るべき場所がギュッと濃縮
されている『カイディン帝陵』を見学しました。

e5a496e8a6b3e291a0e5a496e8a6b3e291a1e585a5e58fa3e382abe382a4e38387e382a3e383b3e383a1e382a4e383b3e382a4e383a1e383bce382b8e291a2新しいものや派手好きとして知られる第12代皇帝
カイディン帝(在位1916~25)。その陵墓はバロック
様式を取り入れるなど、各建築物には長い時間を
かけ、さまざまな工夫を凝らして完成されています。
特筆すべきは過剰なまでに装飾された啓成殿で、
どこの角度から見ても豪華絢爛。アジア各地から
集められた陶器や瓶などを巧みに配し、東洋様式と
ヨーロッパ様式が混ざりあったユニークなデザイン
として注目されています。e8a385e9a3bee291a0e8a385e9a3bee291a1

グエン王朝は次代バオダイ帝で終焉を迎えたため、
このカイディン帝陵が王朝最後の帝陵ということ。
観光客は世界各国から訪れていますが、アジアの
人々に人気が高いのだそう。話を聞いていると、
「ここの装飾は日本のビール瓶ですよ」とか、「こっち
は中国の蓮華ですよ」とかいうこともあって、アジア
各国の陶磁器なんかもいろいろ使われているので、
ちょっと親しみをおぼえたりするんですかね?

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ベトナム 世界遺産の都市 フエ&ドンホイの旅④

e69699e79086e291a01e69699e79086e291a11グエン王朝の都・フエのグルメと言えば、まずは宮廷料理。
グエン朝が栄えていた頃、皇帝に出されていた料理が
現代に伝えられているものなので、その料理はとても
美しく豪華。動物や植物の形を模した盛り付けに、芸術的
とも言える彫刻…味はもちろん、見た目でもかなり
楽しませてくれます。

e69699e79086e291a21e69699e79086e291a31e69699e79086e291a41e69699e79086e291a5e69699e79086e291a6e69699e79086e291a7店ごとに受け継がれているこだわりがあるとのことですが、
大抵のメニューは分量が多ければ多いほどより華やかな
盛り付けになるので、できれば大人数で予約して、シェア
しながらいただくのがオススメです。

e381bfe3818be38293和歌山県民ゆえ、ついつい注目してしまうみかん。皮を
剥き損じたらジュースか何かに回されるのでしょうか?

e38387e382b6e383bce38388こちらはお饅頭の餡子を飴上のもので包んだような
デザート。食べられるのは花の部分のみ。
茎と葉っぱはテーブルに残ります(笑)e5ba97e58685
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ベトナム 世界遺産の都市 フエ&ドンホイの旅⑤

e382a4e383a1e383bce382b8e291a21フエの宿泊は、Pilgrimage Village boutique resort&spa
(ピルグリミッジ ビレッジ)。古都の世界遺産観光が
楽しめるフエ中心部から、車でわずか15分ほど。

e382a4e383a1e383bce382b8e291a01e382a4e383a1e383bce382b8e291a11e382a4e383a1e383bce382b8e291a3e38397e383bce383ab世界遺産はもちろん、せっかく中部に来たのだから
ぜひリゾートステイの気分も楽しみたい、という人に
オススメのリゾートホテル。ホテルの門をくぐれば、
まるで別世界を訪れたような静寂と樹々に囲まれた
スペースが広がり、施設内を散策するだけで自然と
触れ合うことができる空間です。

e38381e382a7e38383e382afe382a4e383b3e5a0b4e68980e291a1e38381e382a7e38383e382afe382a4e383b3e5a0b4e68980e291a0e3818ae38197e381bce3828a到着時、チェックインする前にはおしぼりとウェルカム
ドリンク、ウェルカムスイーツなどもいただけて、
とにかくなかなかサービスがステキ! そういうところ
にうるさい日本人も納得なのではないでしょうか?e382b9e382a4e383bce38384e291a0e382b9e382a4e383bce38384e291a1

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ベトナム 世界遺産の都市 フエ&ドンホイの旅⑥

e382a4e383a1e383bce382b8e983a8e5b18be291a0e983a8e5b18be291a1e38390e382b9e382bfe38396Pilgrimage Village boutique resort&spa(ピルグリミッジ
ビレッジ)のコテージタイプの部屋は、天然素材や材木
などをふんだんに使った建物で、天井が高く温かみも
ある空間。プライベートプールが付いたタイプなども
あり、ここでの宿泊が旅の目的というのもアリかも。

e382b9e38391e291a0e382b9e38391e291a1e382b9e38391e58685こだわりのスパ施設や、ヨガ、チャクラバランシング
などのアクティビティも充実。朝食をいただくための
レストランも、メニューがいろいろあってイイ感じです。e69c9de9a39fe383ace382b9e38388e383a9e383b3e5a496e8a6b3e69c9de9a39fe383ace382b9e38388e383a9e383b3e58685e8a6b3e38391e383b3e38391e383b3e585b7e69d90e69c9de9a39fe79abf

広大な敷地内で日常を忘れて、思いっきりリゾートを
堪能しちゃいましょう! ちなみに、世界遺産観光など
が楽しめるフエの中心地までは、ホテルから無料
シャトルバスが出ているとのことですよ。

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ベトナム 世界遺産の都市 フエ&ドンホイの旅⑦

e3839ce383bce38388e4b8a6e381b6e6b0b4e99da2e381abe888b9e5b79de8bebaフエの中心部を流れるのは、ラオスとの国境付近から
南シナ海に通じるフォーン川。新市街と旧市街を二分
するこの川の周辺には整備された散歩道があり、
川辺の散策を楽しむ人も多い。新市街・旧市街の
往来のためのチャンティエン橋は、夜にはライトアップ
され、地元の若者たちが夕涼みを楽しむ風景も。
今回は、夜景ではなく朝のフォーン川をのんびりと
ドラゴンボートで渡り、のどかな風景を味わいながら
郊外のティエン・ムー寺の観光へと向かいます。

e3839ce383bce38388e291a1e3839ce383bce38388e291a0ボートは数人だけ乗れるタイプのものから、団体用の
比較的大きなものまでいろいろ。小さいものの場合は、
どうやら持ち主の家族がこのボートで暮らしている
ようで、我々が乗ったボートには結婚式の時の写真が
貼ってあり、奥では赤ちゃんが寝かされておりました。

e888b9e58685船内にはお土産の品も乗せてあり、一応「できれば
買ってね」的なアナウンスもありますが、こちらは
スルーしても全然OKです。e8889fe381abe38184e381ac

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ベトナム 世界遺産の都市 フエ&ドンホイの旅⑧

e588b0e79d80e5a194ドラゴンボートでフォーン川を散策しつつ、フエ郊外
のティエン・ムー寺に到着。こちらのお寺は、1601年
に建立された400年以上の歴史を持つお寺で、
フエ最古の寺院。

e382a4e383a1e383bce382b81言い伝えによれば、その昔、1人の老婆が丘の上に
現れ、人々に「いつかここに真の主がやって来て、
強力な国をつくるために寺を建てるであろう」と予言
する。そして、その時の老婆が実は天女だったという
伝説が残っており、その伝説にちなみ“天姥(ティエン・
ムー)寺”と名付けられたのだということ。

e9b3a9e5ba83e5a0b4e6a48de789a9フエを象徴する存在であるティエン・ムー寺は、観光客
はもちろんのこと、地元民にもとても愛されている場所。
中国風の塔・トゥニャンや、その塔の奥に広がる庭園、
寺から望むフォン川など美しい風景が魅力的。

e8bb8aまた、弾圧に抗議し焼身供養した僧侶が、その時まで
乗っていた車も展示されています。僧侶の身体は
焼けてしまったけれど心臓は形を残しており、その写真
が“不滅の心臓”としてパネルになっています。

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ベトナム 世界遺産の都市 フエ&ドンホイの旅⑨

e99680e8a898e5bfb5e692aee5bdb1e382abe383bce38389かつて3つの王朝の首都が置かれていたフエでは、
1993年、ベトナム初の世界遺産として王宮・帝陵、
寺院などの建築物群が登録されました。中でも、
特に143年・13代に渡り栄えた最後の王朝・グエン
王朝の隆盛の歴史を感じるのは、何といっても
グエン朝王宮です。

e291a5e382a4e383a1e383bce382b8川に囲まれた広大な敷地内には巨大な城壁が
あり、その周辺を囲む堀がありと、かつての栄光と
共にベトナムが辿ってきた歴史をひしひしと
感じさせる場所でもあります。

e38395e383a9e38383e382b0入口向かいには三段からなるフラッグタワーが!
これは上から「天」「地」「人」の意味を持つそうです。

e291a0e99680e291a1e9b3a9e291a2e9af89e291a3e4bc91e686a9e68980e291a4e5bbbae789a9e291a6e382a4e383a1e383bce382b8敷地内には、中国の紫禁城を真似て作られたと
言われる太和殿(ベトナム戦争で焼失したため再建/
中は写真撮影が禁止されています)をはじめ、
1826年に建設されたベトナム最古の劇場・閲是堂、
カイディン帝の命で建てられたグエン朝の人々が
読書をしていた場所・四方無事楼など、見所が満載。
ベトナム戦争の打撃を受け跡地となってしまった
ところも多いのですが、現在は修復もかなり進み、
往事の姿を見せてくれるところも増えています。

e291a7e5bbbae789a9e291a8e58a87e5a0b4e291a9e587bae58fa3e99680歴史の重みを感じつつ、歴代皇帝たちに想いを
馳せてみずにはいられない空間です。

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ベトナム 世界遺産の都市 フエ&ドンホイの旅⑩

グルメに関して、フエと言えばまずは宮廷料理が
挙げられますが、料理をより一層おいしくいただく
ために欠かせないビールにも、フエならではの
味があります。

e793b6それは、フエの地ビール・Huda(フダ)ビールです。
他の地域にはあまり出回っていないということで、
フエを訪れたならぜひ味わってみてください。

e7bcb6e586b7e894b5e5baabe58685ちなみに、こちらはカールスバーグが親元らしく、
デンマークの技術のもと作られているので、比較的
万人受けする味わいとのこと。やはり現地でそこの
料理と空気を感じて飲むのが一番ですが、
どうしても日本で飲んでみたいという人には、通販
で扱っている店もあるようです。

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ベトナム 世界遺産の都市 フエ&ドンホイの旅⑪

宮廷文化の粋を極めたフエを堪能した後は、
フォンニャケバン国立公園が世界遺産になっている
ドンホイへ向かいます。

e6a98be585a8e699af今回はその途中、フエ郊外にあるDMZ(De-Military Zone)
を見学します。DMZとは非武装地帯のことで、戦時中に
作られた境界線の名称です。

e4babae5bda2e4bc9ae8adb01954年のジュネーブ協定により、1976年までの22年に
渡り、ベトナムは南北に分断されていました。この22年
という長い間、DMZとなっていたのが、フエから北に
約100キロ、北緯17度線付近のベンハイ川周辺です。

e38395e383a9e38383e382b0e382bfe383afe383bce6a98be381abe7ab8be381a4e2809ce8b6b3e2809d川の北側にはフラッグタワーがそびえ立ち、当時川に
架かっていたヒエンルオン橋が今も保存されています。
歩いて渡ることも可能で、実際に橋を歩いてみると
ブルーとイエローに色分けされた橋の中央には、
たった一本の白線が…。この白線が南北分断地点
(国境)だったと考えると、こうして気軽に撮影など
できる現在が、どれだけ幸せな日常なのかと感謝の
気持ちが湧いてきます。

e8a898e5bfb5e381aee99680e8a898e5bfb5e9a4a8e5a496e8a6b3e8a898e5bfb5e9a4a8e58685e291a0e8a898e5bfb5e9a4a8e58685e291a1統一後に建てられた“統一の希望の塔”や、当時の
資料を数多く展示した記念館も見ることができます。

efbc92e381a4e381aee6a98b現在、当時の橋の隣には、実際に使用されている
近代的な橋が作られており、自動車やバイクが
ビュンビュン往来しています。残された橋の上に佇み
それを眺めていると、日本人の私でさえも感慨深い
ものがありました。

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ベトナム 世界遺産の都市 フエ&ドンホイの旅⑫

ヒエンルオン橋周辺を見学した後は、続けてDMZの
すぐ北側に位置する、ヴィンリンというかつての激戦地
へも足を運びました。ここには、地域住民が空襲から
逃れ生活していた地中都市としてのトンネルが
造られており、ビンモック村のトンネルが今もしっかりと
残されています。

e38388e383b3e3838de383abe585a5e3828ae58fa3e5bcbeベトナムでトンネルと言えば、ホーチミン郊外のクチの
トンネルを思い浮かべる人が多いですよね。クチの
トンネルは軍事目的のものですが、ビンモック村の
トンネルは、生活の場としての役割を持ったトンネル
だったということです。地下1~3階の3層になった
トンネル内には集会所や病院があり、ここで生まれた
子どもたちもいたほどです。

e59cb0e4b88be585a5e58fa3e4babae5bda2e291a0e4babae5bda2e291a1e4babae5bda2e291a2暗く細いトンネル内は、見学のために要する少しの
時間滞在するだけでもなかなか苦痛を伴う空間です。
この場所で、数年に渡り太陽を浴びない生活を
続けていたとは、にわかに信じがたい現実です。

e6b5b7e8bebae291a0e6b5b7e8bebae291a1トンネルから地上に出た瞬間、キラキラした海が
目の前に広がっており、子どもたちが大声を出して
遊んでいる姿が目に飛び込んできました…。

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