第5回アジアン・フェスティバル・オブ・ファーストフィルムにて
グランプリ、最優秀監督賞をダブル受賞した映画「アンを探して」。
アンと言うともうおわかりですよね? そう、「赤毛のアン」です。
この作品は、撮影時弱冠29歳だった宮平貴子監督の初監督作品で、
主演の穂のかも新人なら、共演のロザンナも映画初出演と、
“フレッシュ”な作品ではあるけれど、それゆえ、日本ではスタート
するまでに、プロデューサーのユリ・ヨシムラ・ガニオンさんが
かなり苦労したのも事実です。しかし実際には、日本とカナダの
正式共同製作作品としてプリンス・エドワード島オールロケも実現。
前出の受賞もあり苦労が報われた、とユリ・ヨシムラ・ガニオンさん
はおっしゃいます。
そして…作品完成=ゴールと思いがちな人も多い中、「せっかく
いい映画が完成しても観せられないと意味がない。それなら
自分たちからアクションを起こして映画を全国の人に知って
もらおう」という熱い想いで、前代未聞の日本全国縦断の旅、
『映画「アンを探して」と行く7000キロの旅』の敢行に
踏み切ったのです。この通称『アン・旅』は、監督、エグゼクティブ
プロデューサーのクロード・ガニオンさん、プロデューサーの
ユリ・ヨシムラ・ガニオンさんの3人が、映画のPRをしながら
南から北へ旅していくもので、5月26日には和歌山へ到着!
共同記者会見にて3人のさまざまなお話を伺うことができました。
まず、この映画は「本(赤毛のアン)が人に与える力」を描いており、
本を読んだことがない人が「どんな本?」と興味を持つ作品を
目指したといいます。翻訳家の村岡花子さんの実話にインスパイア
された監督がオリジナル脚本を書き上げ、コミュニケーションを
テーマにした作品は、上は85歳から下は8歳まで、みんなが世代・
年齢を越えひとつのものを観て泣いたという、現代では希有な作品に
仕上がっています。プリンス・エドワード島のやわらかい光や
音にもこだわった映像は、静かに私たちの心の奥へ「大切な何か」
を確実に届けてくれます(ちなみに、赤毛のアンの物語という
わけではありません)。
映画の評価はもちろんのこと、この『アン・旅』を通して、さらに
全国に“人と心と街”で絆が結ばれた結果、各地での上映も続々と
決定しているとか…。和歌山でも9月10日(水)に和歌山市民会館
での上映が決定しました! 当日は、宮平貴子監督のトークも
予定されているようなので、作品に興味を持たれた人はぜひ足を
運んでみてください。作品の素晴らしさに加え、撮影中の話や
アン・旅の話を聞くことで、人っていいよね、コミュニケーションって
素敵だよね、というなんだかちょっとウキウキとした幸せ~な気分に
なれることうけあいです。和歌山の上映についての詳細は、
和歌山映画センター℡.073・433・0444まで。
全国のチサンホテルに宿泊しながら、旅のお供“テントむし”にて
全国を駆け回る3人。もっと作品について知りたい、また、
7月24日まで続く旅の様子をタイムリーに感じたいという人は、
映画の公式サイトと、その中の「アン旅日本縦断中!」ブログで
楽しんでくださいね!
※アガサス7月号の街ネタのコーナーにも関連情報を
掲載しますので、そちらもチェックしてくださいね~!