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【わかやまぶらぶら】ここは江戸時代なの!?『旧中筋家住宅』を見学してきた

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このネタ、和歌山放送ラジオでも喋ったんだけど、編集者生活278年になるのだが、和歌山県内で未経験のコト、行ったことのない場所はまだまだ多い。この前のめでたいでんしゃ乗車も初体験だった。フラグを立てるのもあれなんで、ここで未知の場所を明かすのは避けるけど、そういった意味ではいつも新鮮な気持ちで地元情報にアクセスできるじゃん、と前向きに捉えておく。

今回紹介する施設も初めて訪れたのだが、ホントになぜこれまで行ってなかったのか。和歌山市禰宜にある『旧中筋家住宅』だ。場所をわかりやすく伝えると、和歌山IC周辺から小倉エリアに至るあたり。そこから伊太祁曽神社方面への道沿いあたりにある。すみません、却ってわかりにくいですか。詳しい場所については優秀なスマホアプリで検索してください。地図の読めない男として生まれて来てしまってすみません。

旧中筋家住宅は江戸時代末期の和佐組大庄屋の大規模民家だ。これまで県内各地の古民家やリノベーション施設を取材してきたが、ここまで広大な屋敷にお目にかかったことがない。

昭和491974)年に主屋・表門・長屋蔵・北蔵・内蔵・御成門の6棟が国の重要文化財に指定された。戦後、楫本重一氏の所有となり維持管理されていたが、その後、和歌山市が管理団体となり、2000年から約10年間にわたって保存修理事業を行った後、一般公開されている。

屋敷地は約2200平方メートルあり、土塀で囲まれている。現存する主屋は今から約150年前、中筋家8代目・良秘(よしやす)の時代、嘉永51852)年に建てられた。

表門をくぐると、時代劇のワンシーンに出てくるような屋敷が目の前に。写真で確認していた以上に立派にそびえ立つ主屋にちょっと感動したぞ。

敷地内の砂には美しい模様が描かれていて(日本庭園で見かけるようなあれです)、踏むにはもったいない丁寧な仕事ぶりでまたまた感動した。ちなみに取材時にご案内くださった方は「踏んでもいいですから!」と何度も言ってくれたが、ご自分は砂地を避けて軽やかにジャンプしていたことを補足しておく。

砂の模様、わかるかな~?


さて、見どころはめっちゃたくさんあるのだけど、ここではダイジェストでご紹介。

大広間

紀州藩からの使者や来客をもてなしていた二十畳敷きの大広間をはじめ、土間や台所、3階の望山楼など、見ておきたい撮りたいところが盛りだくさん。南と北に配されている日本庭園の趣きはもとより、屋敷の東にそびえ立つ高積山の眺望が楽しめるよう設えた障子窓など、芸術・文化に造詣の深い良秘らしく、さまざまな意匠が凝らされている。

3階からの眺望


禁止区域を除けば、調度品、農機具などを間近に見ることができ、一部部屋への入室も可。自由に雰囲気を楽しみながら、貴重な建築・文化に接することができる。時代劇ファンはもちろん、日本的景観をバックに映え写真を撮りたい人にもオススメだ。

一般公開は3月から11月の土曜、日曜、祝日。開館時間や料金など詳細はホームページまで。専用駐車場も完備されているので、気軽に立ち寄れて非日常感を味わえるのがとても良いですなあ。

2025.02.26更新)

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