2024年9月29日(日)に開館した「和歌の浦 あしべ庵」に行って来た。もともと和歌浦は風光明媚な地として王侯貴族や文人らの憧れの地で、近代以降には大都市にも近い保養地として多くの旅館や別荘が建てられたそうだ。
和歌の浦あしべ庵として開館している「旧福島嘉六郎邸」はそのような別荘のひとつで、昭和4年に建築された。茶室建築の手法を取り入れた数寄屋造りの建物で、奠供山(てんぐやま)の借景を生かした庭園が特徴だ。
同施設は和歌の浦の歴史・文化の情報発信や観光案内といった機能を持ち、地域周遊の拠点として和歌山市が整備、運営している。歴史を感じさせる室内の趣きや、縁側から見える和やかな庭園の雰囲気など、伝統的な日本文化に触れることができる。
無料駐車場も完備されているので、塩竈神社をはじめ、奠供山や妹背山(観海閣は現在再建中)、不老橋、片男波といった周辺観光スポットを巡るのに気軽に利用できるのがうれしい。
和歌の浦あしべ庵の隣にある玉津島神社にとって、今年は聖武天皇玉津島行幸1300年にあたる記念の年。2024年10月27日(日)には「和歌の聖地 和歌の浦 誕生千三百年記念大祭」が開催される。
ちなみに玉津島神社の裏手にある丘を登ると、和歌の浦あしべ庵とその周辺を眼下に眺めることができるので、ぜひ行ってみてください。
(2024.10.09更新)