高野山ロケハンの帰り道、南海電鉄『高野山駅』に寄って来た。宗教都市である高野山への参詣輸送路線の役割を担う同駅は、南海高野線極楽橋駅からケーブルカーで5分登った山腹にある。
南海電鉄のホームページによると、高野山駅は高野山開創1150年祭を翌年にひかえた昭和39(1964)年12月、輸送力増強を目的にケーブルカーの2両連結運転を開始したのが始まり。標高867メートルに位置し、高野山内各所をバスで結ぶ観光駅として、国内のみならず海外からの観光客によって利用されている。
ケーブルカーには過去に二度乗車したが、ゆっくり山上を登って行くにつれ、宗教都市へとたどり着く緊張感というか、背筋が伸びる感覚が体内に押し寄せていたのを今でも覚えている。車だと全然感じないんだけどねえ。
木造2階建ての駅舎は2005年に国の有形文化財として登録。2015年にリニューアルし、開業当時の駅舎外観を復元したそうだ。
駅舎2階の待合室には、駅やケーブルカーの歴史がわかるパネル展示や、高野の深い山々を一望できる展望室がある。快適に過ごせる今の建物もいいのだが、古びた趣きを感じさせる当時の駅舎も好きだったなと、これを書いていて思い出した。
(2024.05.28更新)