• Twitter
  • Instagram
  • Facebook

アガサス・ビィ 和歌山タウン情報アガサス・ビィ
最新号のPDFはこちら

FOLLOW US ON

|GOURMET

収穫がスタートした「南高梅」、名前の由来とは?

  • この記事をツイート
  • この記事をFacebookでシェア
  • この記事をLINEに投稿

県産梅干のトップブランド「南高梅」の収穫が始まった。和歌山県の梅収穫量は全国収穫量の6割を占め、なかでもみなべ町の収穫量は3割を誇る。名実ともに「日本一の梅の町」だ。

みなべ・田辺地方の梅栽培は、江戸時代にさかのぼる。同地方では米が育たなかったため、当時の田辺藩主が痩せた土地や山の斜面にやぶ梅を植えさせたことが、同地方に梅の栽培が広がるきっかけだ。

昭和20年代まで各農家で栽培されていた梅は、品種がさまざまで品質も不揃い。そのため市場の安定を図る目的で、現在のJA紀州が「優良母樹調査選定委員会」を設立し、同地に適した梅の選抜を実施。最優良品種の選抜には5年を要したが、抜群の成績で選ばれた梅が「高田梅」だった。後に、選定調査に関わった南部高校の生徒たちの努力に敬意を表し、この梅を「南高梅」と名付け、昭和40年に品種登録を行った。

南高梅は皮が柔らかく、厚い肉質が特徴。豊富な味わいが揃う梅干しを筆頭に、梅酒やジュース、ジャムなどの加工品も多い。例年6月になると、みなべ町内の産直所には採れたての青梅が並び、甘酸っぱい香りが店内に漂う。

昨年、自宅ベランダで熟した梅を天日干し。風が強いと網の中でコロコロして難儀

青梅はスーパーなどでも販売されているので、梅干しや梅酒づくりにチャレンジしてみては? 自分好みの味つけにできておすすめですよー。

※今回参考にさせていただいた冊子「和歌山のテロワール」(和歌山県発行)には、南高梅をはじめとした県産品の起源などについて詳しく書かれているので、興味のある人はチェックしてみてください

(2024.05.30更新)