海南市の酒造メーカー・中野BC株式会社で、2022年10月18日(火)午前10時30分より手仕込みの純米酒『超久』の“新酒の初仕込み”が行われた。
当日は仕込み蔵で杜氏ら蔵人8人が、1万リットル入る琺瑯(ほうろう)製タンク(直径2メートル・深さ2.5メートル)に、蒸して冷ました五百万石の酒米と米麹、水を入れ、長さ3メートルの櫂(かい/日本酒作りに使われる長い棒状の道具)でかき混ぜる“初添え”を行った。
銘柄『超久』は、地元和歌山で「長く久しく愛される酒でありたい」という先代の思いから名付けられた銘酒『長久』を超える特定酒銘柄として誕生。これまでは生原酒ブランドとして専門店のみに出荷していたが、ブランド拡張のため、今後は超久ブランドに統合される。
「生原酒」とは、純米酒を加水・熱処理などをせず、搾ったそのままを瓶詰めした商品のこと。フレッシュな香りと、新酒ならではの濃厚さが楽しめる。
究極の食中酒をテーマに造られた『超久』は、料理と合わせるとよりおいしく飲めるように、米の旨味が引き立った味わいが特徴だ。
杜氏の武田博文さんは、
「この時期に酒が仕込めて品質の良い米ということで、米には五百万石を選びました。仕上がりは米の旨味が堪能できて、淡麗で後切れの良い味になると思います。私のモットーである『食に寄り添える食中酒』をめざした酒づくりにこだわりたい」と意気込みを語った。
通常の純米酒では1.8リットル瓶(一升瓶)換算で約3万本を手仕込みされる。今回初仕込みで仕込まれる『純米酒 超久 生原酒』は20~25日間ほど発酵させた後、11月中旬には初搾りを行う予定で、純米酒『超久』の新酒兼生原酒として、約4千本を全国の酒屋や百貨店に出荷する。
中野BC株式会社
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