ホテルグランヴィア和歌山では、2022年10月31日(月)までホテルフロントロビーで紀州漆器を展示している。
(以下、プレスリリースより)
現在、ホテルロビーでは「伝統的工芸品」であり日本三大漆器と称されている「紀州漆器」を展示中です。紀州漆器は和歌山県海南市の北西部「黒江地区」を中心に生産されています。紀州漆器の歴史は室町時代、近江系木地師によって渋地椀が作られたのが始まりと言われています。
これに加えて、僧侶たちが寺で使用する膳・椀盆・厨子などを自ら作った実用的な根来塗(※1)が、紀州漆器に影響を与えています。紀州漆器は、伝統的な根来塗風の漆器に加えて、蒔絵(まきえ)などの装飾がなされた漆器、沈金(ちんきん)の装飾技術を導入した漆器、昭和時代に入り天流塗・シルク塗・錦光塗などの変り塗が考案され、紀州漆器の特徴を一段と発揮しました。
今回の展示は紀州漆器協同組合のご協力のもと展示が実現致しました。ロビーには根来塗の「瓶子」、沈金彫(※2)で製作された「盆」、そして根来塗の工程椀を展示しております。展示を通して、紀州漆器を身近に感じていただきたいと思います。
今後も当ホテルでは和歌山県内の様々な魅力を再発見して頂けるような展示を継続して行い、地元の素晴らしい伝統や物産、地域の取組み等をご紹介していきたいと考えております。
※1 根来塗…現在の岩出市にある根来寺で、僧侶たちが寺用の膳・椀・盆・厨子などを自ら作ったものが始まりと言われています。漆で下塗りをし、その上に朱塗を塗ったところ、未熟練の僧侶の手によって作られたものであるため、使用中自然に表面の朱塗りが磨滅して下塗りの黒漆がところどころ露出した。それがかえって趣あるものとして喜ばれたもの。紀州漆器の代表的な塗手法。
※2 沈金彫…漆塗面に沈金ノミ(刀)で漆の面を点と線で模様を彫刻し、金箔や金粉を必要な部分に密着させ指頭をあて拭き取る技法。室町時代に中国から伝来したものとされている。
ホテルグランヴィア和歌山
TEL.073・425・3333