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『土が開いた現代 革新するやきもの』/和歌山県立近代美術館

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林 康夫《人体》1950(昭和25)陶 46.0×23.0×18.5 和歌山県立近代美術館蔵

(以下、ニュースリリースを転載)

茶碗ちゃうで――陶芸が開拓した新しい表現の世界をふりかえる

20 世紀後半、第二次世界大戦後の京都を中心に、陶芸によって新たな表現の世界を開拓する作家たちがあらわれました。彼らは、やきものの技術を使いながらも、従来の茶碗や花瓶といった実用のための陶器から独立した、美術として表現を生みだすことに取り組み始めました。それまでになかった作品のあり方として、前衛陶芸や現代陶芸、あるいはクレイ・ワークといった言葉とともに試みられてきた表現の世界は、その始まりから70 年以上を経て、一つの分野を形作っています。

第二次世界大戦後の京都では、製陶を営む家に生まれ、家業として作陶に取り組む中で、新しい造形に挑む作家たちが現れてきました。林康夫、八木一夫、山田光、鈴木治らは、家業としての製陶にかかわる一方で、独自の表現の可能性を求めて模索を続け、類例のない表現を生みだすにいたります。陶芸という長い歴史と伝統のある領域で、新しい表現を生み出すのは容易なことではありませんでしたが、土という素材とそれを成形する技法をつきつめ、時に寄り添い、時に反発しながら生み出されてきた表現は、既に歴史的な厚みを持つに至っています。

この展覧会では、前衛陶芸を最初に試みた四耕会から、革新的な作品を生みだす作家たちのよりどころとなった走泥社、そして世代を継いで創作を続けてきた作家たちの作品約100 点によって、やきものが開拓してきた新しい表現の展開を、歴史を追って紹介します。時代による表現の変遷、素材と形との葛藤、そして個々の作家の持続的な探求を陶による表現の中に見いだせるでしょう。

山田 光《作品》1956(昭和31)陶 20.2×35.0×22.3 和歌山県立近代美術館蔵


土が開いた現代 革新するやきもの

会場 和歌山県立近代美術館 2階展示室
会期 2024427日(土)~630日(日)
開館時間  午前930分~午後5時(入場は午後430分まで)
休館日  月曜(429日、56日は開館し、430日、57日は休館)

観覧料  一般520410)円、大学生300260)円 ※( )内は20人以上の団体料金 ※高校生以下、65歳以上、障害者、県内に在学中の外国人留学生は無料

※毎月第1日曜(55日、62日)は無料入館日 ※毎月第4土曜日(427日、525日、622日)は「紀陽文化財団の日」として大学生無料



展覧会関連事業

フロアレクチャー(学芸員による展示解説)

日時 427日(土)、53日(金・憲法記念日)、56日(月・振替休日)、526日(日)、630日(日)各回午後2時から
場所 和歌山県立近代美術館 2階展示室 ※要観覧券

 

こども美術館部(小学生を対象とした作品鑑賞会)

日時 54日(土・みどりの日)、5日(日・こどもの日)午前11時から1時間程度 ※両日同内容
場所 和歌山県立近代美術館 2階展示室 人数 6人程度 ※要予約

4
16日(火)午前930分からホームページで受付いたします。


和歌山県立近代美術館

和歌山市吹上1-4-14
tel.073-436-8690

https://www.momaw.jp

鈴木 治《土偶 野武士》1959(昭和34)陶 43.0×26.0×18.0 和歌山県立近代美術館蔵