(以下、プレスリリースを転載)
「MOMAWコレクション」では、和歌山県ゆかりの美術家を軸にした当館の特色あるコレクションを通して、19世紀末から今日までの日本と海外の美術をご覧いただきます。2階の展示室では2025年度を通して「現代の美術」をテーマに、1 階の展示室では「佐藤春夫の美術愛」展の開催期間に合わせて、「和歌山ゆかりの作家と近代の美術」をテーマに開催します。
「和歌山ゆかりの作家と近代の美術」
およそ1890年代から1960年代までの作品を、年代順に紹介します。明治時代、開国により欧米からさまざまな制度や技術、文化が流入するなか、美術も本格的に日本に持ち込まれるようになります。ほとんどの物事がそうだったように、美術も当初は欧米の模倣からその移入が始まりました。しかし、やがて自国にふさわしい題材や、そこに生きる自分たちだからこそ生み出せる表現の追求が重ねられることで、独自の歴史が刻まれることになりました。欧米の美術は、新しい展開を生むための大きな影響源であり続けましたが、時代ごとに技術や表現の学習とその解釈を繰り返しながら、自分らしい表現を見いだそうとして生まれた作品の連なりが、日本の美術を形作っていきます。和歌山県にゆかりのある作家たちも、活躍の場所は国内外さまざまですが、その動きに関わっています。

川口軌外《少女と貝殻》1934 年 油彩、キャンバス 当館蔵
「現代の美術」
「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」が、4月13日(日)に開幕します。大阪で開催されるのは、1970年に吹田市で開催された「日本万国博覧会」(大阪万博)以来、55年ぶり2回目となります。和歌山県立近代美術館が開館したのは、この「人類の進歩と調和」をテーマとした前回の万博と同年の11月のことでした。当館は、前身の和歌山県立美術館(1963年開館)を引き継ぎつつ、和歌山県から関西、さらに海外へも視点を広げ、同時代の美術も紹介するなかで作品収集を進めてきました。1994年に現在の建物へ移転する際には、特に戦後のアメリカを主な舞台として展開した海外の現代美術コレクションも充実したものとなりました。2階展示室では、1970年の開館以降、55年にわたる当館の歩みのなかで培われてきた多様な「現代の美術」のコレクションを、何度かの展示替えをしながら1 年を通じてお楽しみいただきます。

松谷武判《WORK-63-9》1963 年 ビニール接着剤・油彩・水彩、キャンバス 当館蔵
MOMAWコレクション 和歌山ゆかりの作家と近代の美術
主催 和歌山県立近代美術館
会場 和歌山県立近代美術館 1階展示室A
会期 2025(令和7)年4月12日(土)~ 6月29日(日)
開館時間 午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで)
休館日 月曜(祝日の5月5日は開館)、5月7日(水)
観覧料 一般600(480)円、大学生330(290)円 ※( )内は20 名以上の団体料金 ※同時開催の「佐藤春夫の美術愛」及び「MOMAW コレクション 現代の美術」も観覧可能
※高校生以下、65歳以上、障害者の方は無料
※毎月第4土曜日(4月26日、5月24日、6月28日)は「紀陽文化財団の日」として大学生無料
※毎月第1日曜日( 5月4日、6月1日)は無料入館日
MOMAWコレクション 現代の美術
主催 和歌山県立近代美術館
会場 和歌山県立近代美術館 2 階展示室C
会期 2025(令和7)年4月12日(土)~2026(令和8)年4月5日(日)
開館時間 午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで)
休館日 月曜(祝休日の場合は開館、翌平日休館) ※6月3日(火)~6月5日(木)は展示替えのため休室 ※7月以降も、展示替えのため休室あり。当館ウェブサイト等でお知らせします。
観覧料 一般400(300)円、大学生250(200)円 ※( )内は20名以上の団体料金 ※本展のみ観覧の場合
※「MOMAW コレクション 和歌山ゆかりの作家と近代の美術」及び「佐藤春夫の美術愛」チケットで観覧可能。
※高校生以下、65 歳以上、障害者の方は無料
※毎月第4 土曜日は「紀陽文化財団の日」として大学生無料
※毎月第1日曜日は無料入館日(一部、除外月あり)
和歌山県立近代美術館
和歌山市吹上1-4-14
tel.073-436-8690
https://www.momaw.jp